pre・marital 狂い咲き 244
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どろんちょっ!

Author:どろんちょっ!
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作品概要

新作ジェンダー、

まさかのレイプ社内レイプを目撃してしてしまった相馬。SM出会い系の相手が片思いの彼女であったとは、物語は意外な展開へ

伴奏曲

狂気と恐れられた一人の男を変えたある島で神話にすらなっている女神、あずさ。壮大なスケールで描くエロスにこだわらない描写。

アウトレイジ

大人向け小説、半自伝小説、底辺のどん底、分かち合い許す。すべてはそこから始まる。

邂逅、風俗店長時代のこれもまた半自伝。

SMのしばりにこだわらない自由な作風へと流れていっています。ブログの不便さを改良した作り、手元で続きが気軽に読めるように新作は改良。続きがない場合はTOPなどになるのは悪しからず!

リンクミス多発、気づくと直してますが可笑しな場合は教えて頂くかスルーしてくださいな。


++- 更新履歴 -++

 ここがお座なりになってしまってすいません。 あれもこれもと書きたいんですが本館で書き出した「淫楽の洋館」こちらにUPしていいのかわからない書き出し。本館では難なく読めます。来年の入稿に向けて走り抜けようとしてます。今年はあと一冊だしたら終わりです。 遥かなる想いも既に出版化。

どこまでこっそり更新できるでしょうかね。2012年10月10日現在




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交し合う心の重なりが協奏曲となる。
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狂い咲き 244

 彼に鍵が欲しいと私が言うと彼は鍵を差し出してくれた。ただ一人の外出は交通が不便なところだから小百合さんと出かけるようにと言うと彼は出ていった。

 ただっ広い室内に一人、取り残された気に私はさせられる。

 私は玄関の前でどうしていいのかわからないままその場に座り込んだ。

 いつになったら小百合さんは来るのだろう。玄関に座り込んだままの私は小百合さんが来るのをただ待つ。

 手紙を出したところでなんになるのだろう。それはただの私の自己満足だ。

 今まで思い出すこともなかった兄を今さら引っ張りだして「私は幸せです」と言うつもりなのだろうか、

 兄の不遇をあざ笑うかのような愚かな行為にも私は思えてならない。

 その場に座り込んでいると玄関のドアが開らいた気がした。

「玲子さん?」

 その場から動けない私を小百合さんが心配してなんども声をかけてくれる。

 私は虚ろなまでに兄のことを小百合さんに言うとその場で泣き崩れてしまった。

 小百合さんはしばらく私が落ち着くのをまってくれた。

 けして動じず、しっかりと彼と違った優しさで小百合さんは私を包んでくれる。

 小百合さんは泣くばかりの私に「今だからわかること」そう言ってくれる。

 若い頃はいい気になっているものだ。

 世の中は生まれもったすべてで決まる。可も不可もない人生だから娯楽が必要なのだと小百合さんは私にそう言ってもくれる。

 退屈と隣り合わせの人生ほど素晴らしいことはない。でも裏を返したらなにも評価されることはない。

 もちろん負け犬の遠吠えだ。

 負け犬の遠吠えであってもしっかりと生きる。

 それが人生だと小百合さんは言葉を続けた。

「しっかりして」

 立つこともできない私を立たせようと小百合さんは私の手をしっかりと握った。

 なんて暖かいのだろう、

 私は今の今にも「便箋と辞書が欲しい」と小百合さんに言う。小百合さんはただ頷き、やっと立ち上がった私に「行こう」とばかりに歩き出そうとしている。

 意味のない力強さを私は感じる。

 小百合さんが運転する車はそのままショッピングセンターに向かった。

 私は文房具が置いてあるコーナーに走り出す。

 どれがいいのだろう、

 真っ白い便箋がいいのか、淡い色合いがいいのか、

 辺りを窺っていると折り紙を見つけた。

「お兄ちゃん」

 便箋ではなく折り紙に手を伸ばした私の顔を小百合さんは見たが黙ったままだ。

 いつの頃だったか、

 まだ兄が優しかった小学生の低学年の頃、重い病気で入院した子がいた。

 よくある千羽鶴だ。


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